ズッポリ

前に友人夫妻に連れて行ってもらった店がとてもよかったので、別の友人夫妻を誘って行った。焼きトンを食べたり、ビールを飲んだり、ホッピーを飲んだり楽しく語らったりで、わいわい過ごした。そしてその店のメニューには、ウメキンミヤ(正式名称はちがうけれど、まぁまぁ。)というのがあり、一人三杯まで。と赤字で、ある。そんなの飲むよね、飲むじゃない?飲んだら驚いた。ほんの二杯で、そのあとの記憶がズッポリない。

翌朝、自室のベッドで目覚めて、おそるおそる部屋をめぐると、脱ぎ散らかされた服、下着。洗面台でベタベタになっている歯磨き粉、玄関の靴は雨でぐしょぬれで、壁にはうっすらと血のあと。見れば肘に擦り傷があり、腕全体に鈍痛。どこかわからぬが確かに転倒した記憶がよみがえり、はぁ、とため息をつくとニンニク臭、どうやら私はラーメンを食べたようだ、そういえばトイレで吐いた気がする、ラーメンを大量に…替え玉をしたに違いない。口が臭い。どうやって帰ってきたのだろう、ラーメンの会計は払ったのだろうか、なぜこんなに酔ったのか。わからない。

数日経つが、腕はまだ痛い。