街コンに行く

それでまあ、街コンに行ったわけですが、ちょっと話が逸れますけれど、私は運動が苦手で学生の頃から体育の時間や部活動というものが辛かった、けれど大人になったらそんなことを忘れてらららら、と鼻歌まじりで暮らせるから、大人になってよかったなぁ〜と思っていたある日、友人に誘われてフットサルというものに行ったのですが、そこで、運動が苦手な私、という自己イメージがまるっきり覆された、というのは、苦手なんてかわいいレベルじゃなくて運動ができなすぎて、ええと、クソ?っていうのかな?芝生の上に立ち尽くす自分がその辺に落ちている犬のクソ程度の価値しかなく、ああそういえばこういう疎外感を確かに感じていた、学校の体育の授業や部活動で。記憶にまろやかなフタをしていたようだ。そう、苦手ではなく、クソ。私はただのクソであった。…という五年前くらいの出来事を思い出した。

えっと、つまり、日頃から私、モテないなーとは思っていたが、街コンという場で自分の本格的なモテなさ、こういう男女の集まりにおいてそれこそ私はその辺に落ちている犬のクソ扱いであった、ティーンの日々、という想ひ出がパァァ〜っと甦りまして、ぐわっ、となったわけです。しかし、だからと言って街コンの場で、シラけた態度を取るなんて最低だってことくらいもう中年の私にはわかる。自分の持ちうる快活さを全開にして、でも同時に、ずいぶんがっついた中年女性だな。とは思われたくない。と、引き裂かれるような夜だった。三人の男性とLINEを交換したが、誰からも連絡はない。