教習所 15日目

子供の頃から大縄跳びが苦手だった。タイミングをはかって輪の中に入る類の、今だったらリモート会議で発言するのも物凄く勇気が必要で、なんだったら発言せずに済ませたい。自分と社会とのしっくりいかなさ、みたいなことを、路上教習の車線変更で痛感した。

次の角を右折するので、右に車線変更しなければいけない。けれども右の流れにうまく乗れない。ウインカーを出しているから、右後方の車はスピードを落としてくれているのに、それに気づかず、さらに右ばかり伺って前方確認がおそろかになっている引け目から自分までスピードを落としてしまって、結局チャンスを掴めない。後続車にはイラつかれているし…今までは運動神経やリズム感の無さが原因なんだとやり過ごしていたけど、突き詰めると、自分の自意識の問題なんだよこれはきっと…と中年だから気づいてしまった、もっと若ければ気づかなかったかもしれない問題にひどく落ち込んでしまって、帰り道、サイゼリヤで白ワインをデキャンタ二杯飲みました。そして夜中に吐きました。

何の気負いもなく車線変更できる人間になりたい。